【一目瞭然】弁護士と司法書士と行政書士は〇〇が違う!

弁護士・司法書士・行政書士の違い

法律の専門家ってたくさんいます。

ネットで調べても色々出てくるので,迷ってしまう方が多いのではないのでしょうか。

では,皆さんに質問です!

弁護士と司法書士と行政書士って聞いて3者の区別が答えられる方はどれくらいいるでしょうか。

例えば

  • お金を返して欲しい
  • 借金で困ったから整理したい
  • 離婚をしたい

こういった場合に,弁護士と司法書士と行政書士の誰に相談すればいいのでしょうか。

答えを出すためには,弁護士と司法書士と行政書士のできることの違いがわからないといけません。

でも,皆さんが法律関係で困ったときに,誰に相談するのがいいかをわかっている方は意外と少ないと思います。

そこで今回は,弁護士と司法書士と行政書士のできることできないことを説明し,
お金の回収・借金整理・離婚の3つに分けて具体的にどの士業の先生に相談すればいいのかを紹介していきます。

今回の記事を読めば,これから弁護士と司法書士と行政書士の誰かに依頼を検討している方は,ご自分の悩みに応じて誰に相談をすればいいのかがわかります。

そして,すでに士業の先生依頼している方でも,別の士業の先生にセカンドオピニオンを求めるきっかけになり,より良い結果を産むことになると思います。

ぜひ皆さん最後までご覧ください!

解説者
  • 品川区で弁護士をしています。
  • 弁護士7年目
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  • もし困った際は,品川区の弁護士ビーノが対応致します👍
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1 弁護士・司法書士・行政書士の違い

弁護士法が定める「弁護士」ができること

弁護士法第3条は,弁護士の職務内容を4つにまとめています。

(弁護士の職務)
第三条 弁護士は、当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱によつて、訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件に関する行為その他一般の法律事務を行うことを職務とする。
2 弁護士は、当然、弁理士及び税理士の事務を行うことができる。
(弁護士法より引用)
弁護士の業務範囲一覧
  1. 訴訟事件
  2. 非訟事件
  3. 審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件に関する行為
  4. その他一般の法律事務

このように弁護士は,法律事務に関するすべての権限があるとされているので,下で書く司法書士や行政書士ができることについては,全てできることとなります。

司法書士法が定める「司法書士」ができること

司法書士の業務は,一般の司法書士さんと認定司法書士さんでできる業務が変わってきます。

(業務)
第三条 司法書士は、この法律の定めるところにより、他人の依頼を受けて、次に掲げる事務を行うことを業とする。
一 登記又は供託に関する手続について代理すること。
二 法務局又は地方法務局に提出し、又は提供する書類又は電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。第四号において同じ。)を作成すること。ただし、同号に掲げる事務を除く。
三 法務局又は地方法務局の長に対する登記又は供託に関する審査請求の手続について代理すること。
四 裁判所若しくは検察庁に提出する書類又は筆界特定の手続(不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第六章第二節の規定による筆界特定の手続又は筆界特定の申請の却下に関する審査請求の手続をいう。第八号において同じ。)において法務局若しくは地方法務局に提出し若しくは提供する書類若しくは電磁的記録を作成すること。
五 前各号の事務について相談に応ずること。
六 簡易裁判所における次に掲げる手続について代理すること。ただし、上訴の提起(自ら代理人として手続に関与している事件の判決、決定又は命令に係るものを除く。)、再審及び強制執行に関する事項(ホに掲げる手続を除く。)については、代理することができない。
イ 民事訴訟法(平成八年法律第百九号)の規定による手続(ロに規定する手続及び訴えの提起前における証拠保全手続を除く。)であつて、訴訟の目的の価額が裁判所法(昭和二十二年法律第五十九号)第三十三条第一項第一号に定める額を超えないもの
ロ 民事訴訟第二百七十五条の規定による和解の手続又は同法第七編の規定による支払督促の手続であつて、請求の目的の価額が裁判所法第三十三条第一項第一号に定める額を超えないもの
ハ 民事訴訟第二編第四章第七節の規定による訴えの提起前における証拠保全手続又は民事保全法(平成元年法律第九十一号)の規定による手続であつて、本案の訴訟の目的の価額が裁判所法第三十三条第一項第一号に定める額を超えないもの
ニ 民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)の規定による手続であつて、調停を求める事項の価額が裁判所第三十三条第一項第一号に定める額を超えないもの
ホ 民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第二章第二節第四款第二目の規定による少額訴訟債権執行の手続であつて、請求の価額が裁判所第三十三条第一項第一号に定める額を超えないもの
七 民事に関する紛争(簡易裁判所における民事訴訟の規定による訴訟手続の対象となるものに限る。)であつて紛争の目的の価額が裁判所法第三十三条第一項第一号に定める額を超えないものについて、相談に応じ、又は仲裁事件の手続若しくは裁判外の和解について代理すること。
八 筆界特定の手続であつて対象土地(不動産登記法第百二十三条第三号に規定する対象土地をいう。)の価額として法務省令で定める方法により算定される額の合計額の二分の一に相当する額に筆界特定によつて通常得られることとなる利益の割合として法務省令で定める割合を乗じて得た額が裁判所法第三十三条第一項第一号に定める額を超えないものについて、相談に応じ、又は代理すること。
(司法書士法より引用)

認定司法書士でない一般の司法書士の業務範囲

一般の司法書士の業務範囲一覧
  1. 登記・供託に関する手続について代理すること
  2. 法務局又は地方法務局に提出・提供する書類・電磁的記録を作成すること
  3. 法務局・地方法務局の長に対する登記・供託に関する審査請求手続について代理すること
  4. 裁判所・検察庁に提出する書類、筆界特定の手続において法務局・地方法務局に提出・提供する書類・電磁的記録を作成すること
  5. 上記①~④の事務について相談に応ずること
  6. 当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱により、管財人、管理人その他これらに類する地位に就き、他人の事業の経営、他人の財産の管理・処分を行う業務、これらの業務を行う者を代理し、又は補助する業務
  7. 当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱により、後見人・保佐人・補助人・監督委員その他これらに類する地位に就き、他人の法律行為について、代理・同意・取消しを行う業務又はこれらの業務を行う者を監督する業務
  8. 司法書士又は司法書士法人の業務に関連する講演会の開催、出版物の刊行その他の教育及び普及の業務
  9. 競争の導入による公共サービスの改革に関する法律第33条の2第1項に規定する特定業務
  10. 上記①~⑨に掲げる業務に附帯し、又は密接に関連する業務

なお、上記⑥~⑩の業務については、司法書士以外の者が取り扱うことを禁止する規定がありません。

認定司法書士の業務範囲

認定司法書士の業務範囲一覧
  1. 紛争の目的の価額が140万円以下の、簡易裁判所における民事訴訟法の規定による訴訟手続の対象となる民事に関する紛争について、相談に応じ、仲裁事件の手続・裁判外の和解について代理すること
  2. 対象土地の価額として法務省令で定める方法により算定される額の合計額の2分の1に相当する額に筆界特定によって通常得られることとなる利益の割合として法務省令で定める割合を乗じて得た額が140万円以下の筆界特定の手続について、相談に応じ、又は代理すること
  3. 簡易裁判所における以下のア~オの手続について代理すること(ただし、自ら代理人として手続に関与している事件の判決・決定・命令に係るものを除く上訴の提起、再審及び以下のオの手続を除く強制執行に関する事項については代理することができない。)

ア 訴訟の目的の価額が140万円以下の民事訴訟手続

イ 請求の目的の価額が140万円以下の訴え提起前の和解の手続・支払督促の手続

ウ 本案の訴訟の目的の価額が140万円以下の訴えの提起前の証拠保全手続・民事保全手続

エ 調停を求める事項の価額が140万円以下の民事調停手続

オ 請求の価額が140万円以下の少額訴訟債権執行の手続

一般の司法書士は、法務局関係,特に登記手続等の代理が一般的な業務になっています。

そして,認定司法書士になると、請求額が140万円以下の民事に関する紛争等に限り、弁護士と同じことができるのです。

行政書士法が定める「行政書士」ができること

行政書士は,弁護士・司法書士とは少し毛色が異なる業務をしています。

第一条の二 行政書士は、他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類(その作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)を作成する場合における当該電磁的記録を含む。以下この条及び次条において同じ。)その他権利義務又は事実証明に関する書類(実地調査に基づく図面類を含む。)を作成することを業とする。
2 行政書士は、前項の書類の作成であつても、その業務を行うことが他の法律において制限されているものについては、業務を行うことができない。
第一条の三 行政書士は、前条に規定する業務のほか、他人の依頼を受け報酬を得て、次に掲げる事務を業とすることができる。ただし、他の法律においてその業務を行うことが制限されている事項については、この限りでない。
一 前条の規定により行政書士が作成することができる官公署に提出する書類を官公署に提出する手続及び当該官公署に提出する書類に係る許認可等(行政手続法(平成五年法律第八十八号)第二条第三号に規定する許認可等及び当該書類の受理をいう。次号において同じ。)に関して行われる聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続において当該官公署に対してする行為(弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第七十二条に規定する法律事件に関する法律事務に該当するものを除く。)について代理すること。
二 前条の規定により行政書士が作成した官公署に提出する書類に係る許認可等に関する審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立ての手続について代理し、及びその手続について官公署に提出する書類を作成すること。
三 前条の規定により行政書士が作成することができる契約その他に関する書類を代理人として作成すること。
四 前条の規定により行政書士が作成することができる書類の作成について相談に応ずること。
2 前項第二号に掲げる業務は、当該業務について日本行政書士会連合会がその会則で定めるところにより実施する研修の課程を修了した行政書士(以下「特定行政書士」という。)に限り、行うことができる。
(行政書士法より引用)
行政書士の業務範囲一覧
  1. その業務を行うことが他の法律において制限されているものを除く、以下の書類(その作成に代えて電磁的記録を作成する場合における当該電磁的記録を含む。)の作成

    a 官公署に提出する書類
    例)建設業許可申請書、飲食店営業許可申請書等の作成

    b 権利義務に関する書類
    例)各種契約書、入居申込書等の作成

    c 事実証明に関する書類(実地調査に基づく図面類を含む。)
    例)履歴書、身分証明書、許可申請書添付の見取図等の作成

  2. 官公署に提出する書類を官公署に提出する手続について代理すること

  3. 官公署に提出する書類に係る許認可等に関して行われる聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続において当該官公署に対してする行為(弁護士法第72条に規定する法律事件に関する法律事務に該当するものを除く。)について代理すること

  4. 行政書士が作成できる契約その他に関する書類を代理人として作成すること

  5. 行政書士が作成することができる書類の作成について相談に応ずること

  6. 出入国関係申請取次業務(在留資格認定証明書交付等の申請に関し、申請書・資料・書類の提出、書類の提示を行う業務)

  7. 行政書士又は行政書士法人を派遣先とする行政書士の労働者派遣事業

  8. 行政書士又は行政書士法人の業務に関連する講習会の開催、出版物の刊行その他の教育及び普及の業務

  9. 行政書士又は行政書士法人の業務に附帯し、又は密接に関連する業務

  10. 他人の求めに応じ、ゴルフ場利用税、自動車税、軽自動車税、自動車取得税、事業所税、石油ガス税、不動産取得税、道府県たばこ税(都たばこ税を含む。)、市町村たばこ税(特別区たばこ税を含む。)、特別土地保有税及び入湯税に関する税務書類の作成

そして,特定行政書士のみが,行政の許認可等に対する不服申し立てに対する書類の作成ができるとされています。

違いのまとめ

弁護士・司法書士・行政書士の業務についての違いをまとめるとこのようになります。

  • 弁護士→法律に関することが全部できるオールマイティープレイヤー
  • 司法書士→基本的には登記手続の対応があるけど,進化するとちょっと裁判もできるバイプレイヤー
  • 行政書士→お役所に提出する書類はお任せのアシスタント

では実際の事件で,それぞれ弁護士・司法書士・行政書士ができることについて見ていきましょう。

なお,上記の内容については,神奈川県弁護士会さんの記事が非常に有益でした!

ありがとうございました。

参考 神奈川県弁護士会士業同士の違いについて

2 お金の回収をする場合

では,具体的に事例を見ていきましょう。

まずは,お金の回収をする場合です。

具体例①
  • AさんがBさんから140万円のお金を借りました。
  • Aさんは約束の期日にお金を返せませんでした。
  • Bさんは回収を弁護士・司法書士・行政書士に相談した。

この場合,法律的な債権の回収の問題になっているので,「法律事務」に該当します。

とすれば,行政書士さんの業務の範囲外になっているので,行政書士さんに相談する内容ではないということがいえます。

つぎに,司法書士さんはどうでしょうか。

司法書士さんは,140万円以下であれば,簡易裁判所の手続を代理することができます。

したがって,認定司法書士であれば,相談の対応・訴訟の提起が可能なので,業務の範囲内,相談をしても良いということになります。

当然ですが,弁護士はすべての法律事務に関する事項を取り扱えますので,どしどし相談してください。

3 借金整理をする場合

では,次の事例を見ていきましょう。

次は,借金の整理をする場合です。

具体例②
  • Aさんは消費者金融から合計で200万円のお金を借りました。
  • Aさんは消費者金融に約束の期日にお金を返せませんでした。
  • Aさんは借金の対応を弁護士・司法書士・行政書士に相談した。

この場合も,お金の回収と同様に,法律的な債権の支払いが問題となっているので,「法律事務」に該当します。

とすれば,行政書士さんの業務の範囲外になっているので,行政書士さんに相談する内容ではないということがいえます。

つぎに,司法書士さんはどうでしょうか。

司法書士さんは,140万円以下であれば,簡易裁判所の手続を代理することができます。

しかし,認定の司法書士であっても,今回は,200万円以上の法律事務となるため,業務の範囲外,相談ができないということになります。

結論としては,弁護士のみが対応できます。

4 離婚をする場合

では,最後の事例を見ていきましょう。

最後は,離婚の場合です。

具体例③
  • Aさんは奥さんと不仲となり,別居を開始した。
  • Aさんは奥さんから離婚調停を申し立てられてしまった。
  • Aさんはこの対応を弁護士・司法書士・行政書士に相談した。

この場合,法律的な身分関係の問題になっているので,「法律事務」に該当します。

とすれば,行政書士さんの業務の範囲外になっているので,行政書士さんに相談する内容ではないということがいえます。

なお,行政書士さんが,よく離婚協議書の文案を書いてくださっていることがありますが,厳密には微妙な問題を含んでいるということになります。

つぎに,司法書士さんはどうでしょうか。

司法書士さんは,簡易裁判所の業務はできても,家庭裁判所の業務はできません。

結論としては,弁護士のみが対応できることになります。

5 まとめ

みなさんいかがだったでしょうか。

私が,弁護士になったのは,様々なことが自由にできる,紛争を解決する全能があるということも挙げられます。

そして,みなさんが思うより,それぞれの士業ができない業務があるんです。

なお,弁護士も「公認会計士」の資格なしに公認会計士の業務を行うことはできません。

「餅は餅屋」ということでそれぞれの士業さんが得意とする範囲について,相談するようにしてください。

なぜ弁護士になったかは以下の動画も見てみてください。

私の思いがつまってます!

では今回の記事のまとめを記載しておきますので,ぜひ参考にしてください。

今回のまとめ
  1. 弁護士と司法書士と行政書士のできることは違う。
  2. 弁護士はどの案件でも法律関係であれば対応可能。
  3. お金の回収については,司法書士は一部可能。行政書士は不可。
  4. 借金の整理については,140万円以下の部分については,司法書士も可能。行政書士は不可。
  5. 離婚案件については,弁護士のみ
  6. 困った際は,早めに弁護士びーのにご相談

ではまた次回の記事でお会いしましょう〜。ここまでありがとうございました。

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