先日からネットニュース上に、「Twitter魚拓」というシステムがローンチされたという記事が複数あがっていました。
参考 「Twitter魚拓」登場 ツイートを画像で保存、誹謗中傷の証拠保全などにITmedia NEWS 参考 ツイート内容を画像化して保存するサービス「Twitter魚拓」gigazine弁護士ビーノ
そこで今回は弁護士ビーノが「Twitter魚拓」の使い方を簡単に解説しつつ、裁判上でどう利用するのかを考えてみました。
これを見れば、「Twitter魚拓」の使い方が理解できて、誹謗中傷対策における重要なポイントである「証拠作り」が楽々にできると思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
なお、誹謗中傷に関しては別記事でも解説をしているので、そちらもご覧ください。
【木村花さん自殺】誹謗中傷について思うこと弁護士が熱く語ります。- 品川区で弁護士をしています。
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目次
1 Twitter魚拓の特徴をまとめました
まず、Twitter魚拓でやれることをまとめました。
公式サイトには特徴の記載があるのですが、それ以外にも弁護士ビーノが使って思ったことをお話したいと思ってます。
Twitter魚拓の特徴① マイページにデータが保存される
データを記録しても再度ダウンロードしたいという場合もあるかと思います。
しかし、Twitter魚拓は、マイページのところに、過去に登録した情報が保存されるため、いつでもデータのダウンロードが可能なのです。
つまり、何度もURLを入れて保存するという作業が不要です。
Twitter魚拓の特徴② 保存した情報がダウンロードできる
TwitterのURLを入れてマイページに保存した情報は、いつでも画像ファイルかPDFでダウンロードができます。
そのファイルを弁護士に送って簡単に相談することもできるので、非常に便利ですね。
弁護士も必ず、誹謗中傷案件の相談をする際には、「URL教えてください」とお話することになります。
その際に、相談者様からすぐにファイルが届くのは非常に楽です。
Twitter魚拓の特徴③ URL、ツイート日時、アカウント、保存日時が記録される
弁護士として、そのツイートが誹謗中傷に該当するとしても、必ず情報をゲットしてどのツイートかということを特定する必要があります。
その特定をする際には、URLやツイート日時、アカウント等が必要になります。
Twitter魚拓を使うと必ずURLやツイート日時、アカウントが明確に記載されるので、必要な情報を再度取得する必要がありません。
Twitter魚拓の特徴④ 誰でも簡単に使える
最後に、Twitter魚拓の素晴らしいところは、余計なものを全て削ぎ落とした「シンプルさ」にあります。
URLを入れてボタンを押すだけで、画像とPDFで保存ができるので、難しいことを考える必要がありません。
この仕組みなら誰でも使えます。
具体的な使い方については、次で説明したいと思います。
2 Twitter魚拓の使い方
では、実際にTwitter魚拓の使い方をみてみましょう。
今回は私のツイートを例に魚拓をとってみたいと思います。
(1)ツイートのURLをゲットしよう
今回対象とするツイートはこちらです。
最近Twitter魚拓というサービスがローンチされて話題になっていたので、私も使っています。
これはめちゃくちゃ便利なので、今日ブログにしたいと思ってます。
— 弁護士ビーノ⚖動画クリエイター×AI研究 (@bino_bengoshi) June 15, 2020
そして、このツイートのURLがどこでゲットできるのかというとこちらのボタンです。
このボタンを押すとこんな画面が出てきますので、「ツイートのリンクをコピー」をさらに押してください。
これでURLをTwitter魚拓にコピーする準備が整いました。
(2)URLをTwitter魚拓に貼ろう
URLがコピーできたら、Twitter魚拓のページを開きます。
そして、TwitterでコピーしたURLを入力部分にコピーアンドペーストしましょう。
あとは「🐟魚拓する」というボタンを押します。
そうすると「画像化しますか?」と言われるので、「はい」を押します。
(3)10秒待ちます
画像になるまで10秒くらいありますので、待ちます。
その間は、下の画面で🐟たちが競争をしているので、それを見て心を落ち着かせます。
(4)画像の完成
画像が完成すると画像のダウンロードとPDFでの保存が可能となります。
保存したデータはこのような形になります。
(5)マイページについて
画面の右上にあるマイページを見ると先ほど保存した情報が残っていますので、いつでも再ダウンロードが可能です。
ここまでがTwitter魚拓の使い方になりますので、ぜひみなさんも一度は試してみてください!
3 Twitter魚拓の裁判等での使い方
まだローンチされて数日しか経ちませんが、製作者の方にお話をお伺いしたところ、様々なメディアで拡散されたことにより、利用者がかなり増えているとのことでした。
今後使用される方法としては、法律相談の前に、弁護士が「Twitter魚拓」を紹介し、弁護士ビーノのブログにやり方が書いてますと説明しながら、画像を保存してもらうという流れになるでしょう。
画像データ自体が証拠になるのかという点でいうと、当該ツイートを偽造することは難しく、URLの記載もあります。
ツイートをしたという事実を立証することには非常に有益ではないかなと思っています。
是非みなさんも利用してみてください。
4 Twitter魚拓から考える今後必要となるサービス
さて、ここからは余談ですが、今後の展開を予想します。
現在誹謗中傷対策としては、企業向けのサービスがいくつか存在しています。
しかし、個人向けのサービスは特になく、新サービスの登場が待たれるところではないかなと思います。
そして、Twitter魚拓だけでは、「本当に名誉権・プライバシー権が侵害されているのか」「手続きはどうするのか?」
このいった悩みを解決するところには至っていません。
我々弁護士が誹謗中傷案件の根絶のためにできることを考えていきたいと思います。
また、「Twitter魚拓」もどんどん進化して欲しいと思いますので、ぜひ製作者の方へのフィードバックをみなさんがしていただければと思います。
誹謗中傷に悩む方が全員でいいサービスを作り上げて行くような形になればいいのではないのでしょうか。
今回は以上です。また次回の記事も楽しみにしててくださいね〜